“唯一無二の存在”「DITA」の魅力を知り尽くす人に聞く – 警固「Re:TRUST EYEWEAR」

アイウェア(メガネやサングラス)は「人々の記憶に最も残る優れたアクセサリー」「顔の中心にあって、その人の印象を決定づける唯一無二の存在」。

警固のアイウェアショップ「Re:TRUST EYEWEAR」で受け取ったこの素敵な言葉は、アメリカ・ロサンゼルス発ブランド「DITA」創業者が考える“アイウェア論”。

世界各国のセレブたちも愛用するDITAのアイウェアは、アメリカでデザインされ、日本(福井県鯖江市)で手作業で製造され、ヴィンテージデザインをアップデートしたモダンなデザインや品質の高さで知られています。

一方で、他にはない斬新さがあることから「トレンドの3年先をいくデザイン」と言われ、発売から数年経って爆発的にヒットすることも少なくありません。

筆者の買った「NARCISSUS DTS503」

そんなDITAの「はじめの1本」を、Re:TRUST EYEWEARで手に入れてから、私(筆者)の「アイウェアでのおしゃれ」は更新されました。

DITAというブランドに魅せられ、10年以上に渡ってDITA製品を販売し、現在はRe:TRUST EYEWEARオーナーを務める主藤聡史さんに、DITAにまつわるお話をたっぷり伺いました。

「DITAに強い」ショップの理由

「お客さま一人ひとりとゆっくり対話するような仕事をしたい」との想いから、20代のときに飲食業界からファッション業界へ転身。

海外ブランドを多数取り扱うアイウェアセレクトショップで、アイウェア販売のキャリアをスタートさせた主藤さん。

数あるブランドの中でもDITAに魅了され、全国の店舗でDITAセールスNo.1を獲得した後、DITAへ入社します。

Re:TRUST EYEWEARオーナーの主藤さん

4年間の店舗マネジメント経験を経て独立し、2021年7月、Re:TRUST EYEWEARをオープンしました。

西日本エリア最大級のDITA取り扱い店として知られ、ECサイトには全国各地から注文が入るほか、福岡県外から訪れるお客さまも。

アイウェアは一番印象に残るアクセサリー

「DITAと出会って、アイウェアについての考え方が一新されたんです」と話す主藤さん。

昔はアイウェア=「ファッション・おしゃれ要素もあるけれど、どちらかというと視力を補うためのアイテム」と捉えていました。

しかし、DITAを販売し始め、ブランドや創業者の哲学にふれるうちに、先述の言葉への共感を深めるようになったといいます。

店内には高級感あふれるオリジナル展示ケースが

「人は目と目を合わせて話す生き物です。そのときにいろいろなアクセサリーを身につけていても、人から一番見られているのはアイウェアではないでしょうか。

その人の特徴を説明するとき、『メガネ・サングラスを掛けていた』と必ず言いませんか。
腕時計やネックレス、靴などの特徴を伝えるよりも分かりやすく、その人の印象が伝わるからです。

アイウェアはその人の印象を決めるものだからこそ、上質かつ長く使えるものを身につけていただきたい。そう考えるとDITAは間違いない逸品なんです」(主藤さん、以下同)

270本もの“MY DITA”の使い道

主藤さん自身は10年以上DITAと関わる中で、現在270本ものDITAを所有(今回取材にあたり正確な本数を数えていただきました)。

ブランド理解を深める目的や仕事中に身につけるために、年2回発売される新作も含め、毎年20〜30本購入してきました。

主藤さんの私物DITAの一部。10本ずつ収納できるケースにしまっている

「自ら日常的に身につけて体感することで、それぞれのディティールやクオリティ、かけ心地などを、自分の言葉でお客さまに伝えることができます。

仕事柄、DITAを何本くらい持っているのか聞かれることがあり、本数を伝えると、常連のお客さまからは『使わなくなったのちょうだい!』と冗談半分に言われます(笑)。

でも、常連さまには残念ですが、使わなくなったDITAって1本もないんです。髪型や洋服、シーンに合わせて毎日違うものを選んでいますし、今も新作発売時には新作をかけています。

“無限の可能性を秘めたレンズカスタム”として提供するサービス『Custom Lab(カスタムラボ)』(※)でお客さまにご提案する際も、私物DITAをサンプルとしてお示しすることがあります」

手前は選べるレンズの一部

※既存製品にプラスアルファやカスタマイズを加えたいお客さま向けのサービス。たとえば、既存のサングラスのレンズは基本的に濃い色ですが、目元が透けて見えるような薄い色も、マスクをつける機会が増えたコロナ下で人気を集めるようになったといいます。濃さやグラデーションの有無を含めて、数百種類ものレンズから選べるのもうれしいところ。気になる方は毎週金曜にブログで公開される「Custom Lab」企画もチェックしてみてください。

一目で「いいもの」と分かるDITAの凄み

DITAというブランドに惹かれていく中、お客さまの要望や個性に合わせて似合うアイウェアを勧めるスタンスは変わらないものの、自然とDITAを推すようになっていた主藤さん。

ただ、唯一無二ともいえる個性的なデザインで、万人に好まれるような無難さはないため、当時はお客さまに「新しい扉を開いていただく」目的で、DITAの中から1本セレクトして提案していたそう。

根っこにあるのは、自身が本当にいいと惚れ込んでいるものをほかの人にも勧めたい、純粋な気持ちです。そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

「私が考えるDITAの魅力は第一に、一目で高級感があると分かること。ブランドのロゴが強調されているわけではないため、どこのブランドのものかは不明でも『なんかいいアイウェアだな』と本能で分かると思います。

2つ目に、丁寧に製作されていること。たとえば、すべてのネジは各アイウェアに合うよう、オリジナルで作られています。その利点はアイウェアの汚れが気になれば、分解してきれいに洗浄できることです。破損した場合も修理できます。

10万円前後の製品が多いですが、10〜20年単位で使っていただけるところも、“いいものを長く使える”点で優れていると思います」

目的を持った素材選びで、丈夫さも追求

「かなり細かい話になりますが」と前置きした上で、DITAというブランドがいかに細部も大事にしているかが伝わるエピソードも続けて披露してくれた主藤さん。

たとえば、フレームにチタン素材を用いたメガネでは、部位によって3種類の異なるチタンを使用。曲がらない高強度のもの、フィット感を出せる柔軟性のあるものなど、目的に応じて個性の異なるチタンを使っているというのです。

もうひとつ独特なのがプラスチック素材で、薬品に半年間漬けて圧縮させ、強度の高い締まった素材にするため、約8ヶ月かけて製造するといいます。

赤いワイヤーはレンズの縁を一周し、ぐらつかないよう釣り上げている。すべて手作業

「10年以上DITAに関わっていますが、フレームの破損を理由とする修理依頼件数は、片手に収まる程度です。高強度の素材で作られているので、修理依頼自体が本当に少ないブランドです」

修理数のみならず、生産数も少ないのがDITAの特徴です。1本1本が手作業で製造されるため、大量生産が不可能で、1本仕上げるのに素材製造時期も含めて約1〜1年半を要しています。

DITAをまだ知らなくても、目で見て、試着してみると、虜になる方は少なくないと思います。ぜひ店頭へ足を運んでみてください。

取材協力/Re:TRUST EYEWEAR

福岡県福岡市中央区警固1-15-51 Rich Stage上人橋1F

Text+Photo/池田園子(写真の一部はRe:TRUST EYEWEAR提供)

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