「ふつうの居酒屋」と愛する山芋鉄板と

ふつうの居酒屋_福岡

長年住んでいた東京を離れて、福岡にUターンしたのは2019年2月のことでした。といっても、生まれ育った北九州市には戻らず、東京から見ると少し先にある福岡市へ。新しい生活を福岡市で始めたのにはさまざまな理由があるのですが、人気の高い街での生活を肌で感じてみたいと思ったことが理由のひとつです。

福岡市に住む知人から「福岡市で仕事をするならできるだけ天神に近いほうがいい」と助言を受けたのですが、予算の関係で中央区の西端・今川に住むことに。西新も大濠公園も徒歩圏内にあり、それほど不便さを感じることはなかったのですが、マンションの賃貸契約終了に伴い2021年1月に薬院へ転居しました。

しかし、薬院で過ごすのは週に3~4日ほど。出身地・北九州市の情報を扱う「キタキュースタイル」というローカルWebメディアを運営している関係で、週の半分は北九州市に滞在しています。

薬院にいるときの楽しみのひとつがランチです。お気に入りは自宅近くの「ふつうの居酒屋」というちょっと変わった名前の飲食店です。名前の通り居酒屋なのですがランチ営業も行っていて、週に1〜2度は通っています。ランチの何が気に入っているかというと、3種類の魚料理(焼き魚、煮魚、胡麻魚)が日替わりで提供されることです。

普段のローテーションは胡麻魚—焼き魚—胡麻魚—煮魚という感じです。。自宅で魚料理を作るのはなかなか面倒なので重宝しています。もちろん、夜に訪問することも。先日もパートナーと行ってきました。

座席の間隔がゆったりとしているせいか、のんびりとお酒を楽しめます。お店の人との会話などはありませんが、毎回楽しく飲んでいます。夜のおすすめは「晩酌セット」。この内容、ボリュームで1,100円。

串は3本、ドリンク一杯付き、写真は2人前

あとは私の大好物「山芋鉄板」。福岡の飲み屋にはだいたい置いてある定番メニューです。お店により細かいレシピは異なるのでしょうが、簡単に説明するとすりおろした山芋を鉄板で焼いている食べ物。ソースと鰹節がかかっています。お店によってはマヨネーズも。

見た目はお好み焼きに近いのですが、お好み焼きのようにあれこれ入っていなくて、ふわふわしているのが特徴。「山芋鉄板」という硬派な名前も愛すべきポイントです。「山芋鉄板」にハズレは少ないので、見かけたらどこのお店でも注文しています。家業が飲食店だったので、小学6年生のころから食べています。

「山芋鉄板」と白岳のお湯割りがあれば、だいたいどこでも気分よく酔えます。Uターンして3年が経過して、「山芋鉄板」のない生活が想像できなくなりました。

この日も「山芋鉄板」と白岳のお湯割りで気持ちよく飲み終えました。「ふつうの居酒屋」、昼も夜もお客さんが増えている気がします。自分が好んで通うお店の人気が上がるのは気分がいいですが、ふらっと立ち寄れなくなるのはちょっと悲しいですね。

薬院に住んで1年ちょっとが経過しました。住んでいるマンションは駅チカだし、天神も博多も近いので、とても気に入っています。福岡市の中心部で取材のときは徒歩で行くことも可能。

美味しい飲食店も多いと聞いているので、少しずつは開拓しているのですが、もう少しペースを上げなければもったいない、そう思う日々です。

Text/Toshio Narisige

福岡市在住のライター。取材、インタビュー記事の制作を中心に活動中。出身地・北九州市のローカルWebメディア「キタキュースタイル」を運営し、街と人の魅力を精力的に発信している。2022年2月に株式会社プランチャを設立。

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